消費税の還付額を正しく計算しよう!
越境ECで海外販売をされる方にとって、<消費税の還付を受けること>はとても重要なポイントとなります。
消費税還付とは、仕入や経費の支払い時に支払った消費税が、後日の税務申告により、還付される制度のことです。海外販売をされる方は、この消費税還付を受けることにより、仕入等で支払った8%分の消費税額が還付されるため、非常に重要な収入源といえます。
ライバルセラーに負けないためにも、<確実な消費税の還付>は必ず抑えておきたい論点です。
本記事では、消費税の還付額を正しく計算できるように、簡単な計算例を用いて、消費税の還付額の計算方法をご説明いたします。
※その他に新しく越境ECで海外販売を始めようと検討されている方については下記の記事がおすすめです。
「この記事は下記の方を対象にしています。」
・これから海外販売を始めようと検討されている方(初心者)
消費税の計算方法を理解しよう
消費税の納税額・還付額の計算方法は、「売上に含まれる消費税額(預り消費税)」から「仕入・経費に含まれる消費税額(支払い消費税)」を差し引くことで金額を算定します。
「売上に含まれる消費税額 ― 仕入・経費に含まれる消費税額 = 還付額(納税額)」
こちらは非常に重要なポイントですので、以下で数値例を交えながら説明いたします。
国内販売のケース
原則として、国内の顧客に商品を販売する場合、消費税を含めた金額で商品を販売する必要があります。
・国内売上額:540円→500円+40円(8%分の売上に含まれる消費税)
・仕入・経費:324円→300円+24円(8%分の仕入・経費に含まれる消費税)
・40円(売上に含まれる消費税)-24円(仕入・経費に含まれる消費税)=16円(納税額)
→ 国内販売のみの場合は、仕入・経費に含まれる消費税額(24円)よりも、売上に含まれる消費税額(40円)の方が多いため、16円(40円-24円)の納税となります。
上記のように、通常の国内販売のケースでは、売上時に受領した税金から仕入時に支払った税金の差額が納税額となります。最も一般的なケースとなります。
海外販売のケース
一方、海外へ輸出する場合は、「輸出免税」と呼ばれる特例があります。
輸出免税の特例を適用した場合、以下のような計算例に変わります。
・輸出売上額:500円→500円+ 0円(輸出免税の特例によりゼロとなります)
・仕入・経費:324円→300円+24円(8%分の仕入・経費に含まれる消費税額)
→ 0円(売上に含まれる消費税)-24円(仕入・経費に含まれる消費税)=▲24円(還付額)
輸出免税の特例により、売上に含まれる消費税額はゼロとなります。
その結果、売上に含まれる消費税額(0円)よりも、仕入・経費に含まれる消費税額(24円)の方が多くなるため、仕入・経費に含まれる消費税額24円(0円-24円)が全額還付されることになります。
上記のように、輸出が絡むケースでは、仕入・経費に含まれる消費税が全額還付されます。
まとめ
越境ECで海外販売をされる方にとって、消費税還付はとても重要な収入源になります。
まずは今回の記事を読み、消費税還付について、正しい計算方法を身につけてもらえれば幸いです。
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